虹色たまごのこそだ手帖(1)

第1回 イコールの縛り


はじめまして。思春期真っ只中の3つ子と暮らす、じゅんと申します。

しーたさんから、「今までの子育ての‘ふり返り’なんてどうでしょう?」とご提案いただいたときには、それならわたしでもなんとかなるかな?と思ったものの・・・。現在進行形の子育てにジタバタしている身で、後ろなんかふり返ってしまっていいのか?!と心配になってきました。ほら、ふり返ると見たくないモノがモヤッと出てくる、怖~い話って多いから(笑)

 でも、発達障害という個性に魅了された一母として、でこぼこ研究所が、大勢の人が集うハッピーな場所になったらいいなという願いをこめて、恐る恐るふり返ってみたいと思います。全12回、まったりおつきあいくださいませ♪


 わたしが「子育て」という領域にチャレンジすることになって、最初に「ん?」と感じたのは、わが子に障害があるとわかるずいぶん前のことだった。お祝いに来る友人知人はもちろんのこと、通りすがりのおばさんまでもが口にした、「3人も健康に生んでお手柄ね」というセリフ。その言葉に悪意のないことはわかっていたけれど、「ん?もしも病気や障害の子がいたら、なんて言われたのだろう?」(実際、いたんだけどね)と、もやもやしてしまった。だって、わが子が健康に生まれたことは母の「手柄」ではないし、健康ではない赤ちゃんが生まれたとしても、それは「失敗」ではないよねえ? 当時はまだ、わが子に障害があるとは思いもよらなかったけれど、なんだか心に引っかかったまま、怒涛の3つ子育児に突入してしまった。


 世の中にはいろいろな「=イコール」がある。「健康=お手柄」はそのひとつ。血液型もそうだし、ひとりっ子だから○○、長男だから○○、なんてイコールもよく聞くよね。とくに子育てにはヘンなイコールがたくさんあって、「問題のある子供=親の愛情不足」という図式も、なかなか覆すことができない。かくいうわたしも、たんたんの発達の遅れが気になり始めた時には、きょうだいに追いていかれるのはかわいそう(そんなこと、たんたんは気にしてないのに!)、なんとか遅れを取り戻せないものか(誰のために?)と躍起になっていた。個性は大事といいながら、みんなと同じように発達しないと!という、矛盾した思いを抱いていたんだよねえ。イコールの縛りって怖いなあ。


実は、そんな幼少期のモヤモヤやジタバタぶりは、6月12日に出版される「発達障害のある子のこころを育てる~3つ子の子育てハッピー絵日記」にたっぷり収録されています。興味を持たれた方は、ぜひ、そちらを読んでいただけるとうれしいです。(…って、いきなり宣伝ですみません!)


こちらには、本には書ききれなかったこぼれ話を書いていく予定ですが、もし、こんな話が聞きたいよ~というご意見があれば、もしかしたら記事にするかもしれないのでメールにてお知らせくださいね(*)。


1年間、どうぞよろしくお願いいたします♪


(*)全てにお返事等はできません。あと、専門家ではないので、育児相談等もお引き受けできません。 しょぼい経験談のみです。ホント、しょぼくてすみません。


プロフィール

じゅん

色とりどりな中2の3つ子と家族5人で、愛知県に生息中。アスペッ子なまぼ、天然なあーちゃん、重度の知的障害&コテコテの自閉症のたんたんとともに、笑ったり、ずっこけたり、たまにへこんだりしながら、マイペースに暮らしてます♪

でこぼこ楽伸会

新しい発達障害の未来を創ろう!発達障害・不登校・学習障害の当事者・家族・支援者のためのスクールです。